時間と共に人は変化します。
仕事をしていると特に向上したい、自分の可能性を見つけたい、知りたい、と感じるものです。そういえば若い時、とても仕事の出来る男の人を好きになりました。何を聞いてもきちんと丁寧に説明してくれたり、教えてくれたり、励ましてくれたりして、それはもう信頼と尊敬の気持ちで一杯になりました。そして、それがいつかその人に対して、異性としての“好き”という気持ちに変わり、少しでも一緒にいたい、近づきたい、学びつづけたいという気持ちになっていきました。側にいるようになって、余計にいろいろな事を気付かせてもらい、ますます私は彼を好きになり、大切な人として思うようになりました。 時々脱線したり、迷ったり、悩んだり、悲しんだり、ぶつかったりしているときでも、以前と変わらず、きちんと細やかに話してくれ、私の気持ちを理解、弁明してくれる人。大人の男の人として、とても誇りに思い、とても大切に思っていました。1年、2年、5年、7年と年数を重ねてもその思いは変わらず、ますます勉強になることだらけ。こう見えて、お勉強好きの私には、本当にぴったりの人、そう感じていました。
そんな時、私にも大きな転機が訪れました。転職、新しい仕事、環境、出会い、厳しくも楽しい、本当にやりがいのある毎日。迷う暇などないくらいガンガン毎日突き進み、なんとなく自分のスタイルが見えはじめてきました。自分だったら、今なら、これから、今までと、彼のおかげで、昔に比べてかなり冷静に自分が見れるようになり、私は自分の意志を持ちながら仕事が出来るようになってきた時でした。そうしたら、今度はどうでしょうか?今まで何でも教えてくれていた彼のことが、なんとなく見えてきてしまったのです。(見えてきたように感じてしまったのです。そう言ったほうが正しいかもしれません。)こういえば、きっと答えはこんな感じ、こんな風に諭される、言われる、彼のやり方、考え方はこんな感じ、、、自分が彼を超えたような、追いついたような、そんな感じさえしてしまい、私は彼を卒業し一人で歩きたい気持ちが強く表れてきてしまいました。嫌いになったわけではないのですが、今までとは違う自分の気持ち。自分なりのやり方で、生き方で、歩いて見たくなってしまったのです。そして、彼との別れ。
今となってみれば、その時から、自分が生まれ、“自分らしく”がいい意味でも悪い意味でもスタートしたようなそんな風に感じています。人が人にめぐり逢い、導き出され、はじめて知る、気付かされる本当の自分。彼との出会いと別れは、ある意味私の出発点。いつまでも彼に感謝しつつ、自分と向き合いたい、前を向いて生きていたい、正直に。そんなことを思い出しながら、最近、また自分らしいやり方でやり直してみたい事だらけの私です。
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