最近、昔見た映画を見直すことが何故か好きです。
先日もお休みの日に、“男と女”をどうしても見たくなりビデオを借りて見直してみました。
あの美しくも悲しい音楽とともに、いつかあんなにきれいでエレガントな大人の女の人になりたいなーと若い頃何度思った事でしょうか。そしてドゴールの海に向かって車を走らせるシーンをみて、教習所に通おうと思った事などが、いろいろと思い出されてきました。洋服も今みると古臭いと感じてしまう部分もありますが、あの頃は彼女の着ていたムートンが欲しくて欲しくて探しまわったものでした。
そんな風に、中身の事はさておき大人の女の人に憧れ、目標にした自分をとても懐かしく思い出していました。そして、今回ビデオ屋さんで、この続編があることを知り、一体このときの主人公は20年後にはどんな風に変わり、また逢いたいと思うのか?とても興味が湧きはじめ、すっかりハマってしまいました。
子供の頃の20年とは違い、社会に出てからの20年。大人になってからのこの年月は激動、怒涛という言葉で表現されるように本当にその人の人生を大きく左右し、また変えていくはずです。そして、その間に出会った人の影響は仕事で知リ会う人は勿論、かなりの影響力があるとは思いますし、この映画のように男と女として関わった人同士であればより強く忘れがたいのではと思ったからです。その上、20年のブランクをおいてでももう一度逢いたいと思うとしたら、そのこと自体その人の人生にどのようにかかわり、変えていくのでしょうか?また映画の中でも主人公二人の仕事の仕方は、歳月とともに大きく変化し、片手間でしていた仕事が大きくなったり、年齢と共に現役ではなく指導者という立場になったりと私の場合ともかなり近く、今の状況ともダブります。そして、しわが増え、白髪になりそれを共に共有できる、したいという気持ちの強さ。彼の方は20年後の今は、自分の娘のような年齢の彼女と暮し幸せな毎日だったのに、その人ではない20年前の彼女と自分を取り戻すようような生き方を選び、それはその若くて美しい彼女の嫉妬をあおり、「二人で死にたい。」と自殺するような行動に出る場面など、日本の男の人には考えられない、(若い女性が一番、年をとればとるほどそういう女の人を連れていること口説いていることに全力を注いでいる人が多い文化)ような人間と人間とのつながりやあり方。
こんなにも同じ映画のシーンを見ているのに、自分の感じ方が違うなんて本当に驚いてしまいました。仕事の重さ、楽しさ、苦しさ、それさえも20年前とはあまりにも違い、私にとってもこの20年は大きな、重いものだったのだと何度も確認しました。 仕事も変わり、自分のやりたいこと、やらなければならない事もかなり広がり、一つずつ形にしてきたつもりでも、出来ていないことまだまだ到達していない事があまりにも多くて何だかがっかりもしてしまいましたし。 人間関係も大切にはしているつもりでも、疎遠になってしまったり何故か全然会わなくなってしまったりと決して自分で避けたりしているつもりは無いのですが、難しいものです。そして、こんな事を繰り返し人間は大人になり、女になっていくのかなーなんて、これから先の自分自身の20年も考え始めなくてはなんて思ってしまいました。
アヌークエーメが最後に彼をみつめてつぶやく一言、「もう20年は待てないわ。」の意味が、重さがこれからの私の宿題であり目標です。最近ますます教えられる事、気付かされる事が多い、そう感じている私です。
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