今回もミラノの街は、黒い服を着たファッションピープルが集まり、この春夏のショップのウインドウには、ミリタリー調やカーゴパンツ、そしてスポーティテイストのTシャツ、キャミソールなどが目立って並んでいます。そんな日本の雑誌の情報通りのミラノ。ファッションの世界は同時に動いているんだな~と改めて確認しながら街を歩いていました。
そしていつも通り、1時間から1時間半遅れてスタートするミラノコレクションにイライラしながらもウキウキする気持ちで各デザイナーのコレクションを見ました。季節感の無さは、この何年かでますますひどくなり、ショーの途中で、このコレクションはホントに秋冬?それとも春夏?と分からなくなってしまうこともしばしば…。透ける素材、ミニスカート、何だか半年前にも見たもの(春夏コレクション)では?と、ますます混乱してしまいます。
しかし、そんな中でもパワーを感じ、ショーとしてもとても充実していた内容だったのが、今回も[DOLCE&GABBANA]。メンズのビッグなショップもオープンし、その勢いは今やミラノでもNo.1。
そして今回のコレクションでは、私の大好きなペンシルストライプのスーツを本当にセクシーにシェイプさせ、女性を驚くほどにワイルドに美しく見せてくれていました。ナオミ キャンベルをはじめスーパーモデルたちも勢ぞろい。そんな中、リンダ エバンシェリスタがかなりグラマーで肉感的にオープニングを飾ったのも刺激的でした。ポップな色合わせや最後のスパンコール使いのイブニングドレスまでDOLCE&GABBANAの世界が実に楽しく表現されていて、拍手そして拍手でした。
[JIL SANDER]は、シンプルで静かなクロ、アカ、シロのコーディネイト。以前のJIL SANDERと比べて、いろいろと言う人はいるけれど、コーディネイトとしては分かりやすい感じ。ただコレクションとしてはパワー不足かな?と思ったり(でも彼はデザイナーではなく、スタイリストでありコーディネイターなので、しようがないと私は思うのですが)。この日に見た他のコレクションでも、今回のコレクションでは、本当に大きなトレンドはなく、何となく共通で、出てきたアイテムではケープやポンチョ、色もクロが多くて…と少しガッカリしてしまいましたが…。
でもこうして年に2回、本物を見る、デザイナーの人達が大切に作りあげた服・物に触れることが出来るのは、本当に嬉しい気持ちにさせてくれます。こうしてファッションの世界にいる一人としても。そしてミラノの街を颯爽と歩く大人の女性達にもいつも刺激され、まだまだこれからと、自分を励ましながら過ごす一週間、東京でのバタバタをしばし忘れることの出来た時間でした。
ファッションの素晴らしさは、こうして夢を与えてくれること------。
そんな事を考えながら、来週またレポートします。
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