6ヶ月ぶりにミラノに来ています。
目的は、ミラノコレクションと来年の春夏に向けての買い付け、そして街・店・人を見ることです。
オシャレな人は今、何を着ていて、何が流行っていて、今一番の興味は何なのか?街中を歩いて、見て・自分の肌で・心で感じます。それが時として思った通りの事があったり、全然何も新しい感じがしなかったり、その時々でいろいろですが、私は自分の目とカンを信じています。それがとても自然に理解できたり、共感した時は、今までも必ず次のシーズン、その色、その形が街中を埋め、またファッション誌を賑わせてきたから…。エストネーションをスタートさせた時も、この自分の欲しいもの・着たい服・イメージを絶対に信じて、物作りしたり、物集めしようと思っていたし、そしてそれがイコールコンセプトなんだって。
でも最近、ファッションショーを観ていて、またファッション業界の人を見ていて、「この人達、本当にオシャレが好きなのかしら?mode-modeと流行のものばかりを着ていて、それが自分に馴染んでいるの?」なんて時々周りを見回してしまいます。またブランドの仕事をしている人は、本当にそのブランドが好きで、デザイナーが尊敬できて、誇りに思えているのでしょうか?私なんて、アルマーニの仕事をしていた時、ショーが終わった後、あまりにも美し過ぎて何度、胸が熱くなったことか…。本当に鳥肌が立つくらいゴージャスでエレガントだった事を思い出しました。そしてその経験が、感動が、今の私の誇りであり支えのひとつにもなっているのです。 だからどんな小さなショーでも、新人の方の場合でもショーを見ると、ファッションは楽しいし、偉大だと感じます。そして帰り道、モデル歩きになってしまっている自分がいたりします。「来年は何を着ようかな?どんな色が良いかしら?」と考えているニコニコ顔の私が。
ファッションとは、私にとってはビジネスではなく自分の一番好きな事、興味のある事、想像力をかきたてられ、美しいものを美しいと一人でも多くの人に伝えたいモノ…。
何だか元気が出てきましたよ!ミラノに来たおかげで…。
期待してくださいね!2003春夏を。
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