いつだったか…。ある雑誌の編集長の方とお目にかかったときに、男の人のファッションについて話が盛り上がり、いくつか考えさせられることがあった。
それはうちのお店(エストネーション)でも世の中的にも女性のお客様は、とても前向きだし新しいこともどんどん試し、自分のスタイルを作ろうとしている。その傾向はこの何年かでますます強くなり、自分のためにお金も使い投資する傾向が感じられる。
その反面男性は、コンサバだったり臆病な感じがしてなんだか元気がない。特に9月のテロ以来、経済状況も不安定だし、ますます落ち込んだ感じになってしまったようだ。それが原因かどうかは分からないけれど、スーツを買おうとか、新しいものを自分のワードローブに足そうなんて事を、考えている様子もかなり薄い。何年も前であれば、男の人優先の社会だったので、ファッションのことへの取り組みは、その程度のことでも良かったし、他の方とも同じような気持ちの人が多かったので何とかやっていけたとは思うけれど、これからはそれだけではいけないのではと、その編集長の方はおっしゃっていた。
私もその言葉を聞いていくうちに、今の世の中、ファッションのことだけではなく、これからは何事についてもかなりの意識改革が求められるのではないだろうかと感じるようになった。特に日本は男社会。男の方の目だけを意識していれば良かったし、仕事でお目にかかる方に失礼が無いようにさえすれば許されていた。しかし今の世の中、もちろん女性も数多く働いている。同僚もいれば上司や部下もいる、もちろん取引先にも必ず女性はいる。そして、その人たちの目、感性を無視することは時には仕事の成功をも支配するようになってきている。アメリカでは、今男性のエステや整形もはやりだしていて、女の人に嫌われないことは仕事の成功にもつながるということを完璧に男性が意識し始めているらしい。このことが、どこまでこの日本で通用するかは別だけれど。
そしてこの逆ももちろん考えられ、女性もただ女らしければ良い、かわいければ良いという時代はとうに終わり、男性の部下を持っても何の違和感もなくやっていける、それでいて言いたいことを誰の前でも自分の言葉で伝えられ、信頼感の感じられる服装、メーク、ヘアースタイルも必要になってきている。その上、女性の場合は、同性の目もあるのでかなり厳しい状況。しかし、そのコツと自分らしいスタイルを見つけることが出来さえすれば、怖いものはないはず。でもそれまでは、自分とのにらめっこ、投資を止めないこと。そして自分の意識改革と向上心を忘れないこと。
私もおちおちしていられません。自分磨きに励みまーす。
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