OLD midroom

20代を振り返って見ると。

ここまで何回か書いてみましたが、私の20代は本当に問題意識や目的意識を持たず、流されるままに毎日を過ごしていた感じでした。
毎日の作業に終われ、また処理に時間を費やし朝から晩までバタバタ動き回っているだけの仕事。クリエィティブなんてとても考えられる状況ではなかったとおもいます。そして、それがとても恐くて休みの日には美術館めぐりをしたり、洋書屋さんをのぞいたり、少しでももの作りに近い所にいなくてはと考えていました。また、面白いと誰かに言われればその映画を観に行ったり、楽しかったと聞けばコンサートに出かけたりと知らないというが怖くて、必死に過ごしていました。新しいレストランめぐりやディスコもこれも仕事の一環と自分に言い聞かせては、出かけていました。

自分の目で見る、感じるという、このときの経験は今の私の仕事にはとても役立っています。もちろんお金や時間も誰よりも使っていましたし、またこの時の投資がなければ今の私の仕事の仕方や物事に対する発想は存在しませんので...。

友人との付き合い方も、このころからとても変わりました。何故なら、接待という夜の仕事が増えたからです。それまでは、友人とプライベートな時間を過ごすのが常でしたが、このころから、雑誌の編集の方や、カメラマン、スタイリストの方と仕事の打ち合わせをしながらご飯をすることが増えました。正直言えば全てが仕事につながっていたわけではありませんでしたし、単に飲み会の時もありましたが、ここで私が感じたのは、こうしてコミュ二ケーションをとっていきながら、自分の言いたいことを伝えたり、相手の考え方を理解していくのが、仕事の場ではとても重要な意味を持つと言うこと。そして、たまには馬鹿になることもこの夜の席では求められる時があることなど、考えさせらるシーンが多々ありました。女であることで良かったとおもったときもあったし、接待イコール芸者みたいなことまでして嫌だなとおもったり、いろいろでした。でも、こんな20代を過ごしたくさんの人に会い、多くのことを学んだのは事実です。こうして、自分のスタイルを見つけるようになるのだと思いました。

それから、もう一つこの頃、自分のお給料についてとても真剣に考えるようになりました。私はとてもラッキーな20代だったと思います。それはメルローズがその当時、とても急成長していて、なんと決算ボーナスも出たりして、とてもいい待遇で働いていましたし、24才で働きだして辞めるまでの9年間で、なんとお給料は約3倍にもなり、たぶん自分の価値、働き以上にもらっていたようです。もちろんその時は気がつかなかったのですが、後々転職するたびにお給料は自分の通信簿であり、評価と感じ、人からお金をいただくということはとても重要だし、大変だということを実感するようになりました。それは、忘れてはいけないことのひとつであると同時に、皆さんも自分のお給料のことをもう一度見直してみてはいかがですか。

ところでこのサイトを読んで下さっている方の中にも私と同じように悩んだり迷ったり、不安を感じたり疑問をもちながら働いている人がいらっしゃるとおもいますが、20代の方であればそんなことは全然気にする必要はないとおもいます。教えてもらうこと、助けてもらうことを恐れず、素直に前を向いて、一生懸命仕事をし、人に嘘をついたりしなければ、必ず周りは認めてくれるはずです。そして、自分と全ての人が同じ考え、同じ価値観でなくてもそれは構わないとおもうことです。
世の中、敵もいれば味方もいるのですから...。そう思うとすこし楽に働けるようになりませんか。

次回からは、30代になってからの自分について書いてみたいとおもいます。

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