OLD midroom

素適な仲間たち。2

今回は、私の友人の中で、一番オシャレに前向きな人を御紹介します。彼は、三十代の後半、身長175センチ、体重たぶん66キロ、イタリアサイズでスーツは48、一年間に洋服の為に支払う額、推定するところ○百万円以上。

私が知り合った頃の彼はある外資系証券銀行の投資銀行部というところで、毎日とてもハード、その上難しく、厳しい仕事をしていました。毎日世界の市場を見ながら、日本の会社と海外の会社を結びつけたり、また海外から日本に進出したい企業の後押しをしたりと緊張感の高さも半端ではなかったように見えました。ですので、もちろん、働く時の基本はスーツ、色は地味な物を選んでいたようですが、その素材や仕立ての良さにはとても拘って着ていたようでした。ですから、そのスーツやシャツの値段もかなりのものだったと聞いています。そして、シルエットもシンプルでスマートに見えるものを選び、誰が見てもエグゼクティブな雰囲気でした。そんな彼が、1年半ほど前、ある決意を持って、友人、何人かでe-Bubiness関連の会社を立ち上げました。そのとたん、男の人でこれほど違うスタイルに変われるのかと思うほど、カジュアルにそしてモードなものを着るようになりました。会う人が変わったということが大きな理由だと彼は言っていましたが。

ジルサンダー、プラダ、バーバリー、チビディーニ、ラム、など今やトレンドなモードのページには必ず登場するブランドは、もちろん全てといって良いほど試し、また買いはじめました。ノータックのパンツ、細身のTシャツ、ベストやブルゾン、レザーのジヤケットにいたるまで、今までとはまるで違うすごい変身です。

私も何度かこのお買い物に、参加させてもらいましたが本当に吃驚しました。彼の財力はもちろんのこと、30代後半の男の人でこんなにも自分をかえれることができること、本当に頭が下がる思いでした。女の人も、男の人もどうしてもこのぐらいの年齢やキャリアを持つころになるとコンサバになりがちです。いままでの自分のままでいいと思ったり、面倒くさくなってしまい、新しいことをなかなか受け入れにくい人が多いものです。それを彼は、いとも簡単に、又楽しそうにやっているのです。

ちょっとブランドに支配されている所はありますが、でもこういう男の人がどんどん増えてくれると嬉しいものです。仕事によって自分のスタイルを変えられる、柔軟性のある仕事人。
こういう人が新しいエグゼクティブかもしれません。Hさん、この次は、エストネーションでコーディネートのお手伝いをさせてください。より上級者を目指して。

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