どうしてもご飯の時はワインやシャンパンが多い私は、外食=イタリアンになりがちですが、最近は身体に優しい食事ということで、和食の回数も増やしていこうと思っています。
そんな中、10年ぶりくらいでおいしい和食屋さんを思い出し、友人を誘って行ってみることにしました。
広尾の場所で30年近く続いているそのお店は丁寧できれいな和食を提供している今や老舗の一軒。
カウンター席では、作る姿を見ながらいろいろお料理を教えてもらったり、海外の方が来た時にはテーブル席でその時の旬の食材をアレンジしてもらったりと、いろいろな場面でお世話になった思い出の場所でもありました。
この広尾のお店の店主は、私が20代後半、メルローズで働いていた時、会社の幹部の方々に連れられて通った、あの当時の私にとってはめちゃくちゃ背伸びした和食の名店原宿の「重よし」で、多分一番下っ端だった彼で、あの頃、緊張感一杯でがむしゃらに働いていた彼の姿が昨日のことのように懐かしく感じます。
今でこそ、どこに行くのも緊張するなんてことはかなり減りましたが、引き戸を開けると畳のある、こじんまりした料亭のような、茶室のような「重よし」の店内は、20代の私には敷居が高くまた大人の人しか来てはいけないような、よい意味で緊張の連続だったお店の一軒でした。
あれから月日が流れ、おいしい和食のお店、接待向きの高級割烹店と、和食のお店の作りもモダンになり、時にはイタリアンやフレンチと変わらないようような斬新なインテリアの作りも増えてきましたが、この日久しぶりに訪ねた広尾のその場所はオープン当初から全く変わらず落ち着いたたたずまいと店主の心地よい語り口調と笑顔で私たちを迎えてくれました。
カウンターに座り、今日はどんな気分、何が食べたいか教えて、、、から始まったメニュー決めも嬉しくて、本当に好きなものを好きなだけおいしくいただくことが出来ました。
こんな風に、おいしいものを、おいしくアレンジしてくれるその力と経験を持ったシェフ、店主こそが、お客様にとって一番うれしいことですし、よいレストランの証。
幸せでおいしい時間だったとこの日もつくづく思いました。
昔話も懐かしくて楽しくて、本当に大満足の夜でした。
御馳走さまでした、また近いうちに、伺いますので、よろしくお願いします。
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