数年前、実家を処分する時にたくさんのものを捨てたり片づけたりしたので、思い出の品も今は私の手元にはあまりないけれど、なんとなく捨てるのが寂しいと感じてトランクルームの片隅にしまっていたものの1つにレコードがあります。

子供の頃、好きだった歌手やグループのレコードを近所に買いに行き、休みの日には家族で家の応接間にあった驚くほど大きな家具調ステレオでよく聞いていたのを思い出しました。

そして中学生になった頃、それがあの頃流行っていたのかどうかはわかりませんが、先輩の男子から手紙付きのLPレコードを何枚かもらい、「これ聞いてみてよ。今すごく気に入っている○○なんだよ。」と、なんだか少し甘くて、懐かしい青春時代を思い出させる数枚も残っていました。

好きなものを共有する事で、他の人とは違う特別な友達、、中学時代ですから(笑)付き合っているわけではないけれど、少しドキドキするような距離感や感想を伝えるために会う、待ち合わせするという時間がちょっぴりほろ苦くて楽しかったものです。

今回トランクルームを片づけていると、そんな、あの頃プレゼントでいただいたLＰや、自分がファンだった歌手のレコードが見つかり、今聞いたらどんな気持ちになるんだろう。あの時の音はどうだったっけ？となんとなく気持ちがザワザワしてきて、簡単に聞くことができるレコードプレーヤーを買ってみました。永い間しまっておいたレコードですから、本当に聞けるのかな？と少し心配でしたが、針をおいてみるとどうでしょう。

あの頃の懐かしい音が、聞こえてくるではありませんか。少し古びた音が、懐かしい歌詞が心に響きます。

そして、聞いていた頃の自分が見えるようでとっても楽しい時間が流れます。

レコード針のザーザーという雑音のような音もあの頃のまま。

だから、最近の私の休日は、そんな懐かしくて甘酸っぱい音と音楽から始まります。

あの中学時代の先輩はどうしているでしょうか。もう私の事なんてとっくに忘れているでしょうね。なんて、、、、レコードが楽しい日々を思い出させてくれました。