今年も残すところ、後1ヶ月。
何だか何もできずに一年が終わってしまう、悲しい2020年。
友人に会うことも、仕事で人に会うこともかなり制約され、いつもとは全く違う日々を過ごすことになってしまいました。命を守る、自分もそして大切な人も含めて、、、そう感じる日々が続きました。

そんな中、銀座での仕事で移動中、そういえばバーニーズニューヨークのクリスマスウインドウはどんな感じかな？と覗きに行ってみると。
何と、大好きなジャン=フィリップ・デロームの可愛くてオシャレなイラストがいっぱい飾られているではありませんか。
1993年、ちょうど横浜にバーニーズの２号店ができたときに、彼と組んだカタログがニューヨークから届き、そして彼の日本でのイラストをまとめた書籍が出るという嬉しいことが重なり、横浜店で出版記念のイベントをした事を思い出しました。優しくてシャイで、瞳の綺麗なジャン=フィリップは、その時彼の本を買ってくれた一人一人に似顔絵とサインを丁寧に書いてくれました。
私には、ニューヨークで一緒に仕事をした時の一コマを、、、
そして、あの頃はまだ元気だった母の似顔絵も。
イラストを描く姿からも彼の温かい人柄が感じられる、素敵なイベントでした。お客様から一緒に写真を撮りたいと言われるたびに、はにかんでいた彼。

いろいろなことが、昨日のことのように頭を駆け巡ります。

そういえば今年はバーニーズニューヨークが日本にできて30周年。
1990年11月3日は私の仕事人生でも一番大切で、一番思い出深い日でもあります。
あの時が、あの日があって今の私がある。
多くのことを学び、経験できた素晴らしい日々。

ウインドウを見ながら、30年の月日を、重さを、そして喜びを感じたと同時に、バーニーズニューヨーク30周年おめでとうと心の中で囁いていました。