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恩師の一人

私の仕事人生で思い出に残る恩師の一人として、芦田淳先生がいらっしゃいます。
24歳でまだ何もわからない子供の私に、仕事の基本や厳しさ、礼儀、言葉使い、所作を事細かく教えてくださいました。
家庭や学校で教わることとは全く異なるJAでの教えは、当時は理解できなかったことも多く、胃が痛くなるほど緊張して追い込まれ、映画やテレビで観る大奥での奉公(笑)にも似たような試練の日々でした。でも、社内での子弟や上下関係に加え、敬語の使い方にはじまり、お礼状の書き方や電話の受け答え、お客様への対応など、たくさん学ばせていただいたことが今に活きています。
また、初めて経験するコレクションの裏方や、先生のデザイン画・生地選び、ピン打ちを間近で見ることができ、美しいものを常に創り続け、ファッションを通して人を幸せにするという思いの強さを感じることができたのは、本当に幸運なことでした。
先生がよく口になさっていた「人としてエレガントであること」、「気品をもって生きていくこと」は、私にとって永遠の課題であり、目標の一つにもなっています。

優雅であり、端正でこれ見よがしではないバランス感覚=服づくり。
それを貫き続けることができた強い意志と情熱は、まさに先生の凄さ、すばらしさだとしみじみと感じています。
そんなことを思いながら、お別れの言葉をお伝えしてきました。

心からの感謝とともに、、、

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