｢今の時代、物が売れない」と言われていてもビッグブランド、デザイナーズブランド、ラグジュアリーブランドは世界中どこでも人気の的。
先日のパリ出張でも、ビッグメゾンと呼ばれるいくつかのブランドには、中国や韓国の観光客が長蛇の列をつくっていました。
キョロキョロ、ワクワクしながらお店に入れるのを待っている姿に、｢以前は日本人もそうだったのかな、、、｣なんて思い出しました。

並んででも、待ってでも買いたいと思われているブランドは、常にたくさんの新商品を開発したり、話題のデザイナーを起用したりと売れるための企業努力を惜しまず続けています。
プレス発表会や展示会も大きなコストを使って他ブランドとの差別化を図り、お店でのイベントやファッションショーもサプライズ規模で他を圧倒するのが当たり前です。
まさにブランドの力に比例して販促費、宣伝費も桁外れ。

私もそのようなブランドで仕事をしていた頃は、そうするのがブランドなんだと思って頑張っていましたが、今やファッション業界はそんな裕福な？ブランドばかりではなく、小さくても物づくりに拘り、自分たちのスタイルで拡げていこうと日々奮闘しているところも増えています。
とはいえコレクション翌日のファッションニュースを見たり、百貨店全体がブランドにジャックされているような様子を見ると、巨額を投じられるブランドにはほとほと追いつかないと感じてしまうときがあります。
新商品の打ち出し方や限定商品の仕掛け方、それらを上手に知らしめるメディアの使い方やプロモーションなど、どれをとってもその裏にある大きな資金力とブランドの力を感じざるを得えません、、、。

ブランド力とは何だろうと、いま一度考えさせられる今日この頃です。