毎年、年明けと同時に、イタリアのフィレンツェに仕事で出かける、今回も恒例のピッティは東京よりも暖かく楽しく仕事ができている、、そんな毎日です。

ファッションの仕事をしてから早く35年近くになり、その楽しさ、奥深さは知っているつもりですが、レディスよりもアイテムの少ないメンズは、素材感、縫製、そして色合わせなど、ファッションの基本を知るのには本当に有意義な時間と目を楽しませていただいています。

最近では、ファッションは着崩すことがカッコイイなんて雑誌やメディアでも言われていますが、まずは基本を知らなくては着崩すことなんて到底できないし、自分のスタイルも確立できるはずがないといつも不満を感じながらその提案をみています。

誰でも、物を作れる、売れる、ほんの少し上手にやれば、、、みたいな風潮も好きになれない私は、ここピッティに来ると、真剣に、物を作る、売る、買う、膝を突き合わせて話し込んでいる人たちが多く見えて、なんだかホッとします。

何も知らないのに知ったかぶりや、適当な浅い知識、でファッションを語って欲しくないし、物も作って欲しくない。

心のないものは人を幸せにしない。
そう感じているのは私だけでしょうか

Midori