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いつまでも子供は子供?

最近、私くらいの年齢になると親の病気や介護に自分の時間や生活を費やすことが増えている友人を数多くみかけます。
親はいつまでも元気で大きくて強くてやさしくてと思っていたのにと、数年前の自分のことを思い出しました。
病に倒れる前の母は私にはとても強くて華やかで、元気で、弱いところをみたことがない、、、そんな感じだったのにと、お見舞いの帰りには悲しく心細くなったものでした。
それからの数年、日に日に弱っていく母を見ながら、励ましたり、褒めたり、元気づけたり、笑ったり、怒ったりを繰り返し、自分もかなり大人に接し、母というよりも生きること、元気になるための同士のような仲間のようなそんな気持ちで過ごした3年。
こんなに心配しているのに、もっとわかって、私のこの思いも理解してよ、と怒ったり。
わがまま言わないで、私だって忙しいんだから、と涙ぐんでみたり。
お願い、我慢しないで痛いなら、病院行って入院しようよ。とか、何度も、何十回もけんかしたり、文句を言ったりした日々。

元気になるように、こんなに協力しているのに、ちっともわかってくれない???
時々、死と向き合っている母にわがままを押し付けていた自分を思い出します。

先日、ある方のお父様にお目にかかり、ご挨拶させていただくことがありました。
その方からはいつも、とても具合の悪い苦しいお父様の闘病の日々をお聞きしていたので、どのように接すれば良いのか、お目にかかった時にはお話できるのかしら?と気になっていたのですが。
私の予想を覆し、お父様はとても前向きに病気と戦っている様子。
お仕事を続けて行きたいし続けていらっしゃる日々を、嬉しそうにお話してくださいました。
そして、本当にいつも息子がお世話になっているようで、、、ありがとうございますと。ご病気とは思えないような、力強い声で。

やはり、親にとってはいくつになっても子供は子供、自分の弱みや、苦しさは見せたくないし、、、がんばっている姿を見て、覚えていて欲しいのだなーと、何だか心が熱くなりました。

数年前の、自分を思い出しながら、もっとやれたこと、一緒に出来たことがなかったのかと、、、そして、母のそんな思いを理解できなかった自分を後悔した、そんな一瞬でした。

どうぞ、お元気で一日でも彼の素敵なお父様でいてあげてください。
子供である、わたしたちもそれを心から望んでいるのですから。

別れは一日、一時でも遅いことを。

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