先週末は、10年ぶりにある雑誌の旅のページのお仕事で北海道に出かけてきました。
北海道ならではの自然の中にある美術館は、とても雄大でダイナミック、いつもの美術館めぐりとはスケールも空気感も全然ちがうとても気持ちの良い時間でした。
最初に尋ねたモエレ沼公園では、イサムノグチの思いや心に触れ、彼の何だか熱い気持ちが伝わってきましたし。
そして、その日の帰り道に見た夕日の美しかったこと。
北海道のまだひんやりした空気の中での燃えるような朱赤は、他では見ることの出来ない、地球の力を感じた瞬間でもありました。
また、公園の中に点在する大きな作品は、出来てから数年というのに、あの場所に脈々と息づき、その空間はもう何十年も前からあるようなそんな錯覚さえ感じました。
それから、もう一つうれしかったのが、北海道の食材を使った、公園内にあるフレンチレストランのおいしかったこと。
空気の美しさでしょうか、その日すごくお腹が空いていた私は、、、普段はあまり食べないのに、ひさしぶりにフレンチもおいしいし、いいナーなんて思ってしまったものでした。
そして、翌日かねてから是非是非遠いけれどたずねてみたかった、美唄の彫刻家安田侃さんの作品に触れられるアルテピアッツァ美唄。
炭鉱の町でにぎわったいたころの美唄の小学校の廃校を利用した、なんとも懐かしく美しいその場所は、白い大理石で作られた彼の作品と本当にすばらしく調和し、見る人の心をとてもやさしく包みこんでくれる感じでした。
古いけれど、人の体温を感じる校舎の中で、自分の好きなように作品を眺め、触れることがなんと幸せなことか。
懐かしくて、暖かくて、ありきたりの言い方で恥ずかしいけれど、心が洗われ元気になる、そんな感じでした。
商業的なものの見せ方、考え方ももちろん大切ですし、否定する気持ちもありませんが、ここまで自然とアートが一体化しているものを見てしまうと、他のものや場所ががとても小さく寂しく感じられてしまうのでは、、、なんて、思ったりしてしまいます。
10年ぶりに訪ねた北海道は、私にたくさんのことを気づかせてくれたし、自然の美しさと大きさとともに忘れかけていた、時間の流れ、空気の美しさ、太陽の暖かさや月の優美さを思い出させてくれて、本当に本当に幸せな旅でした。
この取材の旅は、6月以降に発売される集英社のエクラで皆さんに見ていただくことが出来ますので、、、、楽しみにしていてくださいね。
そして、この旅でお世話になった皆さんや作品に心から感謝でーーーす。
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